有意水準5%で純情な感情

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データサイエンティスト見習いです。データ解析とかIoTとか。 技術ブログも書いてますhttps://qiita.com/okura__

理学部進学を考える人へ

高校時代、志望学部を決める際に、 一番興味があったのが理学部物理学科でした。

ただ、すこしネットで調べると就職活動で苦労するみたいな話がゴロゴロ転がっていました。 しかし、その中には実体験を元に書かれた記事はあまり無いように思えました。 5年ほどたった今でも状況はあまり変わっていないように思えます。

実際に理学部物理学科に進学し、就職活動を経た実体験から 物理学科進学後の進路を少しでも多くの物理科を目指す高校生に届けられればいいと思いこの記事を書く次第です。 他の学部と比べて就職率はどうなのか?実際どのような会社のどのような職種に就く人が多いのか?などを書ければと思ってます。

前提

僕はMARCH、理学部物理学科の4年生です。 まぁまぁ真面目に就職活動をしてました。 「理学部、物理学科」で、「理工学部」でも「応用物理学科」でもないです。 また、大学によって扱う分野の範囲や風習も違います。 あくまでここに書く話は僕の一例として書きます。

理学部は就職無理学部?

自分が高校時代に学部について調べてる時によくこう揶揄されているのを見ました。 ですが実際に就活してみてそんなことはありませんでした。 むしろまわりを見ると、満足いく会社に内定をもらえなかった人はいませんでした。 身近な人は日経225企業や誰しもが知ってるメーカー、新卒1年目で日本の平均給与を上回る会社など、一般に難易度が高いとされる企業に内定をもらった人がほとんどでした(もちろん会社の良し悪しは個人の価値観によると思いますが)。 僕に関して言えば物理の命題の証明や議論のプロセスは就活でよく課されるグループディスカッションやワーク型選考に良く活きた実感があります。

では実際どのような会社/業種に行くのか?

学部就職

4年生で研究室に配属され、若干専門性が分かれてきますが、就職活動時点では未配属ですので、就職にはあまり影響しません。 その上で(うちの)物理学科の人気就職業界は

  • メーカー
  • IT(特にSIer)

の二つが圧倒的です。

職種でいうと 総合職(簡単に言えば転勤あり出世コースだが、入社時に職種は決まってない) システムエンジニア 技術営業 らへんになる人が多いと思います。

なにをやるのかというと システムエンジニアはアプリケーション(ソフトウェア)をプログラミングで作ったり、作ってくれる人の管理をしたりする人です。 技術営業は営業の際に営業の人より技術に詳しい人として同席する人です。

これらの業界は周りを見る限り

  • 給与が高い
  • 業務内容のイメージがつきやすい
  • 授業、研究でプログラミングやソフトウェアを扱うため、抵抗が無い

のような理由で物理学科に人気な気がします。 ですが、人気であって、有利なわけではないと思っています。ふつうに文系の人たちでも応募してますし、合格してました。

研究職や開発職は学部卒だと結構厳しいように思えます。

修士卒就職

自分で就活したわけじゃないので不正確です。 上であげたような総合職やシステムエンジニアになる人も一定数いますが、それに加えて工作っぽい方面(ハードウェア)に進む人が高いウェイトを占めるイメージがあります。たとえばメーカーの開発職などです。 新しい商品を作る際のプロトタイプつくりだったり、設計したりする仕事みたいです。 一部で研究職(基礎研究)につける人もいるみたいですが、こういった職種は博士課程卒の方が多くを占めるみたいです。   こちらはシステムエンジニア等と違い、理系であるかつ修士卒であることが応募のスタートラインである気がします。

その他

上では人気な業界について話しましたが、全く関わりのない業界に対しても特段不利なわけではなく、ふつうに就職活動を進めることができます。僕は途中まで金融を受けてましたが、理系であることにマイナスに触れられたことは一度もなかったです。

言いたいこと

結局、就職無理学部と呼ばれる理学部に進学しましたが、世間で言われているほど就職活動に難を感じている学生はいませんでした。 大学では自分がやりたいこと、興味あることに情熱を傾けるのが一番だと思うので、純粋に理科が好きという気持ちだけで理学部進学するに値すると思います。